ヘクトは水柱1センチ


ヘクトは水柱1センチ、空気は千倍10メートル。
   1hPaの圧力を水柱に換算すると約1cmになる。
   空気の密度を1.0kg/m3とした場合は千倍して1,000センチすなわち10mになる。

・高層天気図で使われる高さを推定するのに、ちょうど良い。 
  ・850hPa: 地上を1,000hPaとすると差は、150hPaだから1,500mになる。
  ・700hPa: 地上を1,000hPaとすると差は、300hPaだから3,000mになる。
  ・500hPa: 地上を1,000hPaとすると差は、500hPaだが、高層は空気密度が小さくなるので1割り増しで、500hPa×10m×1.1として、から5,500mになる。

次のような問題に使える。
海面付近で高さが80m高くなると、気圧はどのくらい減少するか?
 つぎの(1)〜(5)のうち正しいものを選べ。
 ただし、重力加速度を10m/s2、海面付近の空気の密度を1.2kg/m3とする。
 (1)約1Pa (2)約10Pa (3)約1hPa (4)約10hPa (5)約100hPa

 上の呪文に従って1hPaが空気柱10mとするなら、80mは8hPaなので、一番近い(4)が正解だろうと目安が付く。  
時間が足りないときには、精査しないでこのまま(4)を選んで次の問題に移り、最後に時間が余ったら確認する方針でよい。  
簡単な精査をしてみると。
 上の呪文は、空気密度を1.0にしているので、ここで与えられた条件の空気密度を掛けることになる。
空気密度が1.2kg/m3の条件なので、1.2倍すると8hPa ×1.2=9.6hPaとなり、(4)の正解が確認できた。

もっと正式な計算方法はこうだ。
ΔP=-ρgΔzの式に数値を当てはめると
ΔP(Pa)=-1.2(kg/m3)×10(m/s2)×80(m)
    =-960(kg/m・s2)=-960Pa≒-10hPa
となる。
時間が限られて、電卓も禁止されている試験会場で、こんな面倒な計算をしなくても良い。
1hPaがおよそ空気柱の10mに相当することを知っていれば、簡単に(4)の正解に到達できる。

この他に、次のような問題にも適用できる。
  ・水柱は、台風による海面吸い上げ効果の計算に使う。
     960hPaの台風の吸い上げ効果は1000hPaと比べて何センチか?
     圧力差が40hPaなので、約40cm海面が上昇する。
  ・空気柱は、鉛直p速度の計算に使う。
     鉛直p速度が-120hPa/hのときの上昇速度は、何m/sか?
     1hPaは空気柱10mだから120hPaなら120×10=1,200mになる。
     毎時(/h)を毎秒(/s)にするため、3,600で割ると、1200/3600=0.3m/s


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