第34回気象予報士試験 一般問8


問8:
マルチセル型の対流雲について述べた次の文章の下線部(a)〜(d) の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の(1)〜(5)の中から一つ選べ。

マルチセル型の対流雲が生じる場の風の鉛直シアーは,孤立型の対流雲が生じる場のそれよりも(a)大きい。雲内では(b)降水粒子の落下に伴って発生した下降流が上昇流を抑制しない構造となっているので,孤立型に比べて対流が長続きしやすい。対流雲の世代交代には,親セルからの下降流によって形成された地表付近の冷気塊と周囲の湿潤な大気との下層収束が重要である。
一般風の風向が一定で風速が高度とともに増加している場合,この下層収束は一般風の(c)風上側で大きくなり,この収束に伴って子セルが形成される。
冷気塊の形成や維持には,(d)降水によって湿った地表面が下層大気を冷却する効果が大きく寄与している

  
(a)
(b)
(c)
(d)
   (1)
   (2)
   (3)
   (4)
   (5)

解説:
(a)は「正」  風の鉛直シェアによって、上昇流と下降流の道筋が分けられるので相互に邪魔をせず、発達しやすい。  
        「一般気象学【第2版】」の212ページ参照

(b)は「正」  上記(a)の解説そのものである。 
        「一般気象学【第2版】」の213ページ参照

(c)は「誤」 風上側 ⇒ 風下側

(d)は「誤」 (a)(b)(c)が「正正誤」と並んだら、選択枝は(2)しか残らない。   
降水によって湿った地表面が下層大気を冷却する ⇒  雨粒からの蒸発が起こり空気を更に冷やす
        「一般気象学【第2版】」の21ページ参照

したがって、正解は選択肢(2)である。
  (2013/06/17)

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