第36回気象予報士試験 一般問5


問5:
太陽放射と大気中の気体や粒子が関わる現象について述べた次の文章の空欄(a)〜(d) に入る適切な語句の組み合わせを,下記の(1)〜(5)の中から一つ選べ。

太陽放射の全エネルギーの約半分は可視光線域に含まれ,残りの大部分は(a) に含まれる。紫外線域のうち,波長が約 0.31μmより短い紫外線は大気中の (b) によって吸収されて対流圏には到達しない。
可視光線は波長が短いほど空気分子によって強い散乱を受けるため,日中晴れた空は青く見える。また,大気中で浮遊または落下している水滴に太陽からの可視光線が当たると,水の (c) が波長によって異なるために分光して虹ができる。太陽や月の周囲にできるかさ ( ハロー ) は,氷粒子からなる雲の中を太陽や月の光が通過するときに,氷粒子によって光が (d) することによって生じる。

 (a)   (b) (c)  (d)
   (1)  赤外線域  水蒸気とオゾン  反射率  屈折
   (2)  赤外線域  水蒸気とオゾン  屈折率  散乱
   (3)  赤外線域  酸素分子とオゾン  屈折率  屈折
   (4)  紫外線域  水蒸気とオゾン  屈折率  散乱
   (5)  紫外線域  酸素分子とオゾン  反射率  屈折

解説:
(a)は「赤外線域」
 スペクトル別エネルギー分布は下図の通り。

  「一般気象学【第2版】」の117ページ参照

(b)は「酸素分子とオゾン」
  「一般気象学【第2版】」の25ページ参照

(c)は「屈折率」
 虹が出来る原理は、プリズムの分光と同じで、光の屈折率の違いによって角度が分けられることによる。

(d)は「屈折」
 「巻層雲のなかにある六角形の氷晶のプリズムを太陽光線が通過するさいに屈折し、角度の半径22°を持つ太陽の”かさ”が現れることがあり」
  「一般気象学【第2版】」の102ページ参照

正解は選択肢(3)
(2013/04/02)

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