末尾の問題から解く
通常、試験と言うものは、第1問から順番に解くものだが、気象予報士実技試験では、最初に末尾の問題に取り組むという考え方が出来る。
なぜか。
気象予報士実技試験には、知識問題と思考問題が混在している。
知識問題とは、知っていれば思考せずに短時間で答えが書ける問題だ。
各種記号の意味とか、偏西風や寒冷渦などの名称などは、知識さえあればあまり考えずにすぐに解答できる。
思考問題とは、多少なりとも考えてから解答を導き出す問題だ。
例えば
「紀伊半島南西部で、降水が強まる理由を書け」とか。
与えられた条件を組み合わせて思考させた結果
「台風による湿った南西風が山地で強制上昇されて降水が強まる」などと書かせる問題である。
通常、天気図の読み取りに関する典型的な知識問題は問1で出題されるが、天気図に含まれない波浪図や注意報・警報の発表ルール、災害予防などの知識を試す問題は、末尾に出題されることが多い。
簡単な表やレーダー・エコーなどを読み取らせて、知識問題に結びつけるので、知識があれば、あまり時間をかけなくても解くことが出来る例が多い。
(主観の問題かもしれないが)
問2や問3辺りは、思考問題が集中しているので結構時間がかかるし、文字数制限の文章作成に時間を取られて、末尾の問題に着手したときには、残り時間が5分を切っているような事態も考えられる。そうなったら、あせってしまうので、知っている知識でも答えられなくなる。
だから、十分に時間がある初めのうちに、末尾の問題を片付けてしまおうと言う魂胆だ。
末尾の問題は、問1からの流れとはかなり独立している場合が多いので、単独でも解答できる。
それに対して問1は、問2や問3の流れに続き、流れとして一緒に取り組むほうが良いので、後からまとめてやる。
こうすれば、最悪の場合でも、知っていて書ききれなかったという最低のミスを最小限に抑えることが出来る。
さらに言えば、レーダーエコーの降水図で
降水時間を書かせる問題のような、ある意味パターン化された知識問題もあるので、こいつらを先に片付けるなんて考え方も出来る。
また、一般知識の試験についても、同じことが言える。
問12〜問15の4問は法規問題だ。
法規問題は、知っているかどうかの
知識問題なので、あまり時間を取られることはない。
知らなければ仕方がないから、当てずっぽうで書くだけだ。
途中の計算問題で時間を取られて、法規問題を読む時間が足りなくて、知っているはずの答えを間違えることもあるかもしれない。時間をかけても短時間で書いても一問は一問だ。
だから、最初に、法規問題を先に片付けてしまうこともお勧めしたい。
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