SSIの作図手順


SSIとは、ショワルター安定指数(Showalter Stability Index)の略称で、850hPaの大気を500hPaまで持ち上げたときの気温と状態曲線の(現況の)気温を比較して、大気の安定度を知る指標にする。
作図法は次の通り。

図の中の説明を見たとおりで分かると思うが、蛇足の説明をすれば、
 (1)850hPaに水平線を引く
 (2)気温の点Aから、「乾燥断熱線」に沿って上方に線を引く
 (3)露点温度の点Bから「等飽和混合比線」に沿って上方に線を引く
 (4)二つの線の交点Cを求める
 (5)交点Cから、「湿潤断熱線」に沿って上方に線を引いて、500hPaの温度T'を読み取ってSSIを計算する。
実際の作図では、「湿潤断熱線」に沿って線を引く動作は、しない。
次のように、比例関係で求めてしまう方が楽だし、おそらく正しいだろう。

  (1)通常の手順にしたがって、850hPaの気温と露点温度から、飽和点(点B)を求める。
  (2)ここで、点Bが「湿潤飽和線」290K線と300Kの間にあることを確認して、10分割の位置を測定する。
   (上の図の例では、10分の4にあるとみなした)
  (3)500hPaの高さで、「湿潤断熱線」290K線と300Kの間の10分割の4の位置に印(点H)をマークする。
  (4)点Hの気温(-7℃)を読み取りT'とする。
  (5)状態曲線の気温T(-4℃)と比較して、SSI=T-T'=-4℃-(-7℃)=+3℃を算出する。

点Bから「湿潤断熱線」に沿って上方に実際に線を引く行為は、各気圧における比例配分点の連続になるはずなので、このように、いきなり500hPaで比例配分しても結果は同じことになる。
ただし、実技試験の作図問題で、「作図に使用した補助線を残せ」との指定があれば、「湿潤断熱線」に沿った線を描く必要がある。
ショワルター安定指数値 予想される気象現象
+3以上 雷雨の可能性は低い
+1〜+3 弱い雷雨があるかもしれない
激しい雷雨は予想されない
−3〜0 激しい雷雨があるかもしれない
-6〜ー4 激しい雷雨が予想される
−6以下 猛烈な雷雨が起こる可能性が高い
(2013/03/12)

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