状態曲線


エマグラムのグラフ用紙上に上空の気温をプロットした図を状態曲線という。
通常は、気温情報とともに、湿度情報として露点温度がプロットされる。
たとえば、こんな図である。

この図を見ると、地表付近の気温が12℃で露点温度が10℃が読み取れ、計算によって湿度が87%であることが分かる。
やや寒いけれども、過ごしやすい気候である。
また、上空に渡って乾燥しているので雲の発生がなく、気温減率が立っていることから大気は安定状態にあるので、よい天気なのだろうと推定できる。

次の図はどうだろうか。

地表の気温は14℃で露点温度は12℃、相対湿度88%である。
地表から680hPaまでほぼ湿潤で、特に800hPaから700hPaの層は飽和しているので、おそらく低層雲で空が覆われていることだろう。しとしとと雨が降っているかもしれない。
地上から680hPaまでの気温減率(状態曲線の傾き)は、「湿潤断熱線」よりも寝ており、「乾燥断熱線」よりも立っているので「条件付不安定状態」にあるといえる。露点温度から判断して、この層の大気は湿潤であるので、大気は不安定(上昇流)が発生しやすい状態にある。要は、天気が悪くなる。
680hPa〜650hPaに上下の気温が逆転している逆転層がある。
逆転層はきわめて安定な大気状態なので、雲は出来ない。これより上は、非常に乾燥しており、上層雲は発生していないだろう。
(2013/03/11)

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