第37回気象予報士試験 実技1問5
第37回 気象予報士試験 実技1 問5
【解答】
茶色の文字は北上大の私的解答
青字は気象業務支援センターの解答例
問5(1)
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24時間降水量 |
24時間積雪量 |
雪水比 |
米子 |
100 mm |
80 cm |
0.8 |
大山 |
110 mm |
120130 cm
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1.11.2
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問5(2)
気温減率:
0.6℃/100m 大山の気温:
-5℃
問5(3)
大山は標高が高いので気温が低く氷晶の溶解が少なく雪が多い。(29字)
米子は大山に比べて標高が低いので気温が高く、湿った雪となる。(30字)
問5(4)
31日18時〜24時:
1.1 1日0時〜6時:
0.3
雪水比の変化:
雪水比が低下した小さくなった
問5(5)
-9℃から-6℃まで上昇する。(15字)
-9℃から-6℃に昇温する。(14字)
問5(6)
湿度が低下することによって雪が減少して雨が増えた。(25字)
米子上空の気温が上昇し、湿った雪となるため。(22字)
【感想など】
問5(1)
図11から米子と大山の積算値(折れ線グラフ)お右端を読むだけの作業なので簡単だ。
しかし、わたしは何を勘違いしたのか、大山の積算降雪量を120cmと読んでしまった。当然この値にもとづく雪水比の計算値も間違えてしまった。
こんなところで2点を失ったのはもったいない。
皆さん気をつけましょう。
問5(2) 基本になる数字は、次の4つだ。
気温減率は、(8[℃]-0[℃])/(1317[m]-17[m])×100=0.61 ⇒
0.6℃/100m となる。
大山の気温は、-8[℃]+0.6[℃/100m]×(1317[m]-875[m])/100=-5.3[℃] ⇒
-5℃ となる
問5(3)
大山を主語にするか、米子を主語にするかの違いであり、同じことを表現しているので、北上大の解答でも正解だと思う。
問5(4)
この問題は、きちんと計算すれば誰でも出来るのだが、時間的に追い込まれた試験時間中に冷静に計算が出来るかどうかだ。 今回は自宅の模擬試験だから出来たようなもので、試験会場だったらパニックになっていたかもしれない。
31日18時〜24時までの米子の降水量は 7+6+5.5+6+3+1.5=29.5mm
同じく、降雪量は 9+8+5+9+0+1=32cm
雪水比は、32/29.5=1.08 ⇒1.1 となる。
1日0時〜6時までの降水量は 1.5+11+10.5+13+5+0=41mm
同じく、降雪量は 2+1+3+3+4+0=13cm
雪水比は、13/41=0.31 ⇒0.3 となる。
これを積算値の差でやろうとすると、二桁目が怪しくなるので、0.3は当たるが1.1が正解するとは限らない。
北上大は「雪水比が低下した」と書いたが、模範解答は「小さくなった」だった。
「低下した」でも正解だと思う。
問5(5) 図13に鳥取沿岸の場所をピンクでマークした。
ピンクのマーカー付近を通る等温線は、-9℃と-6℃であるから、これを文章で表現すれば良い。
問5(6)
この問題は、まったく閃かなかった。何も思いつかず、でたらめを書いただけだ。しかもでたらめにしても、内容が間違っているので、余計な減点をされかねない。原点はされないだろうが、むしろ、何も書かないほうが良いくらいのものだ。
さて、模範解答を見ると、問5(5)が重要なヒントになっていたのだ。しかも24時間後の予想図をちゃんと見ると、当該地区に暖気記号[W]が描かれているではないか。
なるほどですねぇ、ヒントは前問に隠れている。
結局、問5では、自己採点で26点中20点獲得だった。
(2013/05/23)
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