第38再気象予報士試験 実技1問4
第38回再試験 気象予報士試験 実技1 問4
【解答】
茶色の文字は応援団長の私的解答
青字は気象業務支援センターの解答例
問4(1)
問4(2)
風向は北側が北東、南側が南〜南東であり、風速は北側より南側の方が強い。(35字)
前線の南側では南より、北側では北東の風で、風速は南側の方が大きい。(33字)
問4(3)
500hPa面で5700m付近にある強風軸に沿って進み、この気流に流されて移動速度を速める。(46字)
台風は、概ね一般場の等高度線に沿って北東に進み、次第に一般流の速いところに進むため速度が速まる。(46字)
【感想など】
問4(1)
正解図とほとんど同じ線が引けたので、満点をもらえるだろう。
図1を参考にすれば、等圧線が北東方向に突出している部分
(気圧の谷)に沿って前線があることが予想できるので、比較的簡単な問題だったと思う。
問4(2)は、次の図に示す状況をどう表現するかの問題だ。
東経140度から150度とは、黄色で塗りつぶした範囲であり、前線面は薄いブルーのラインに相当する。
北側の風記号を青で、南側の風記号を赤で強調した。
風向と風速は、それぞれ文字で書いた通りだが、
対比的に35字で述べよという課題に、どう書くかが問題だ。
わたしの文章と模範解答とを比較して、どうあるべきかを考えてもらいたい。
わたしの解答でも間違いではないが、「
前線の」というキーワードが抜けているのが欠点かな。
風速は
「大きい」というのかなぁ。
「強い」の方が適しているような気がするが。
問4(3)は、図7の下に加工した図で説明する。
500hPaの天気図だが、渦度が正の領域にハッチングがけられているのが、重要なヒントだと思う。
渦度が正と負の境界線、すなわち渦度ゼロラインが強風軸に相当することは、知識として知っておきたい。
台風の進路は、渦度ゼロラインの強風軸に沿って進み、強風軸に近づくことによって次第に速くなることが分かっている。
この状況を、50字でどう表現するかの問題だ。
わたしの解答でも良いような気がするが、模範解答を参考にして、表現力を身につけてください。
「一般流の速い所」をわたしは
「強風軸」と表現しているのは、良いと思っているのだが、どうだろうか。
(2013/05/02)
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