第35回気象予報士試験 一般問6


問6:
地衡風平衡について述べた次の文章の空欄(a) 〜(c) に入る適切な語句の組み合わせを,下記の(1)〜(5)の中から一つ選べ。
中緯度の自由大気中と地上付近とでは,単位質量あたりの空気塊に同じ気圧傾度力が働くような気圧場であっても,摩擦の有無に伴って風向や風速に違いが生じる。
南半球中緯度の自由大気中で南西風が吹いているとき,気圧傾度力は(a) に向いており,その逆方向に(b) が働いている。地上付近での風向は自由大気中でのそれに比べて(c) 回りに回転した方向になり,風速は自由大気中での値に比べて小さい。

  (a)    (b)   (c)
   (1)   南東   コリオリ力   時計
   (2)   南東   コリオリ力   反時計
   (3)   南東   遠心力   反時計
   (4)   北西   コリオリ力   反時計
   (5)   北西   遠心力   時計


解説:
南半球における地衡風気圧傾度力コリオリ力の関係は、次の図で示される。
問題文に合わせて、地衡風を南西風にした。

(a)は「南東」
 南半球の地衡風は高圧部を左に見て吹くので、気圧傾度力は右側、つまり南東に向いている。
  「一般気象学【第2版】」の141ページ参照
(b)は「コリオリ力」で、上図の通り。
(c)は「時計」
 北半球で、低気圧の中心に向かって反時計回りに吹き込むのは摩擦の影響である。
南半球では、北半球とは逆で時計回りになる。
  「一般気象学【第2版】」の148ページ参照

正解は選択肢(1)である。

  (2013/05/20)

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