第35回気象予報士試験 一般問11


問11:
エーロゾルに関する次の文章の下線部(a) 〜(d) の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の(1)〜(5)の中から一つ選べ。

大気中に含まれるエーロゾルの自然発生的な起源には,火山噴火や森林火災による放出物,風による土壌粒子の吹き上げ,(a) 海面のしぶきなどがある。
対流圏内では単位体積中に含まれるエーロゾルの個数は(b) 高度とともに減少する
エーロゾルは,直接効果として,太陽放射を散乱・吸収して日射量を減少させ気温を低下させる効果を持つ。(c) 一方,地球放射を散乱・吸収することはない。このほか間接効果として,雲の凝結核として働くエーロゾル量が変化すると(d)雲の粒径分布が変化し,太陽放射の散乱量を変化させて放射収支を変える効果がある。

(a)
(b)
(c)
 (d)
   (1)
 正
 誤
 正
 正
   (2)
 正
 正
 誤
 誤
   (3)
 正
 正
 誤
 正
   (4)
 誤
 正
 正
 誤
   (5)
 誤
 誤
 誤
 正

解説:
(a)は「正」
 問題文通りで正しい。
    「一般気象学【第2版】」の84ページ参照
(b)は「正」 季節によってパターンの変動があるが、分かりやすい例を下の図に示した。高度11km付近の対流圏までエーロゾルの個数が減少していることが分かる。(気象庁のサイトより)


(c)は「誤」 エーロゾルは、地球からの赤外放射を吸収・再放射するという「温室効果」も持っています。(気象庁のサイトより)

(d)は「正」 雲粒の核となる微粒子(雲核)として雲の性状(雲粒の数や粒径分布、滞留時間)を変化させることによって、間接的に地球の放射収支を変えるという効果も持っています(気象庁のサイトより)

正解は選択肢(3)である。

  (2013/06/18)

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