第35回気象予報士試験 一般問10


問10:
温室効果気体について述べた次の文(a)〜(d) の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の(1)〜(5)の中から一つ選べ。
 (a) 現在の大気において,仮に大気中のメタンと二酸化炭素が単位体積当たり同じ分子数だけ増えたとすると,二酸化炭素の方が温室効果を高める働きが大きい。
 (b) 大気中の二酸化炭素の年々の増加量は,化石燃料の燃焼等によって大気中に放出される人為起源の二酸化炭素の約5割にあたる。
 (c) 温室効果気体であるメタンは,ツンドラや湿地帯での有機物の分解,家畜( 反芻動物) の呼気などによって大気中に放出される。
 (d) オゾンホールを引き起こすフロンは温室効果気体の一つである。

(a)
(b)
(c)
 (d)
   (1)
 正
 正
 正
 誤
   (2)
 正
 誤
 誤
 正
   (3)
 誤
 正
 正
 正
   (4)
 誤
 正
 誤
 誤
   (5)
 誤
 誤
 正
 誤

解説:
(a)は「誤」
 メタンによる温室効果は同一分子数で比べると、二酸化炭素の25倍もある。
   「一般気象学【第2版】」の279ページ参照
(b)は「正」
 近年、人類が放出する二酸化炭素の約46%が大気中に残留し、約28%は海に溶け込み、約7%は北半球の森林の再成長のさいに光合成で取り込まれる。残りの約19%は行方が分からない。
   「一般気象学【第2版】」の279ページ参照
(c)は「正」
 問題文通りである。
   「一般気象学【第2版】」の279ページ参照
(d)は「正」
 水蒸気、二酸化炭素、メタン、フロンのほか、亜酸化窒素(一酸化二窒素)が知られている。
   「一般気象学【第2版】」の279ページ参照
正解は選択肢(3)である。

  (2013/05/21)

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