第39回気象予報士試験 一般問9


問9:
ガストフロントは局地前線の一種であり、積乱雲の中で発生した強い下降気流が勢いよく地表面に到達したあと外出流となって水平に広がっていく際の先端部分のことである。ガストフロント通過時には地表では突風が吹くとともに(a)が急低下し、相対湿度は(b)する。ガストフロントに沿って(c)と呼ばれる特徴的な雲が発生することがある。


  (a)   (b)   (c)
   (1)   気温   増加   アーク雲
   (2)   気温   増加   ベール雲
   (3)   気温   減少   アーク雲
   (4)   気圧   増加   アーク雲
   (5)   気圧   減少   ベール雲

解説:
まずは、「一般気象学」209ページのグラフを見ていただこう。
これは、1996年7月3日に宇都宮地方気象台の自記気象記録のデータで、ガストフロント通過時の気温
と相対湿度、露点温度のグラフである。

(原図には着色されていません)
気温が急激に低下して、相対湿度が急上昇しているのが、グラフにより一目瞭然だ。
すなわち、(a)=気温で、(b)=増加が明白になったので、選択肢(3)(4)(5)が消えて、(1)と(2)に絞られた。
さて、「アーク雲」と「ベール雲」だが、これで悩んだ人も多いことだろう。
ガストフロントにアーク状(円弧状)に出来るの雲をアーク雲と言う。
理屈もへったくれもなく(c)=アーク雲である。
この問題の正解は選択枝(1)「気温、増加、アーク雲」だ。

ちなみに、ベール雲とは、女性が頭にかぶるベールの名を取ったもので、積雲の上部にベールを被せたよう横に広がった雲の名前だそうだ。
  (2013/06/12)

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