第36回気象予報士試験 一般問6


問6:
大気の大規模な運動について述べた次の文章の空欄 (a)〜(c) に入る適切な数式の組み合わせを,下記の(1)〜(5)の中から一つ選べ。

北緯φのところにある空気塊が,水平面内で大規模な運動を行っているとき,地球の自転角速度の大きさをΩとすると,コリオリパラメーター f は (a) で与えられる。この空気塊の相対渦度の鉛直成分をζとすると,粘性と発散が無視できる大規模運動では近似的に次の式で表される絶対渦度保存則が成り立つ。
     (b) = 一定
赤道上にあった空気塊が北緯 30 度まで移動したとすると,その空気塊が持つ相対渦度の鉛直成分の変化量は (c) となる。なお,sin30°=1/2,cos30°=√3/2 である。



解説:
(a)は「2Ωsinφ」
 これは、このままコリオリパラメーターとして覚えてしまうこと
  「一般気象学【第2版】」の138ページ参照

(b)は「ζ+f」
 絶対渦度η=相対渦度ζ+惑星渦度(コリオリパラメータf) は保存量である。
 (絶対渦度保存則)

(c)は「-Ω」
 赤道上と北緯30度で計算してみよう。
 赤道上の相対渦度の鉛直成分をζ0とし、北緯30度の同成分をζ30とする。
   ζ0+2Ωsin0=ζ30+2Ωsin30
   ζ0+2Ωsin0=ζ30+2Ω(1/2)
   ζ030+Ω 
   求める変化量は、ζ300=-Ω となる。

正解は選択肢(2)である。
(2013/04/03)

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