第37回気象予報士試験 一般問9


問9:
中緯度の自由大気中において,等圧面の等高度線が低圧側に凸( 高気圧性曲率)のときの傾度風の風速,および等高度線が高圧側に凸( 低気圧性曲率)のときの傾度風の風速を,等高度線に曲がり( 曲率)がないときの地衡風の風速と比較したときの大小関係について述べた次の文(1)〜(5)の中から,正しいものを一つ選べ。
ただし,等高度線の間隔はいずれも同一であるとする。

 それぞれの傾度風の風速は,地衡風の風速に比べて,
(1) 等高度線が,高圧側に凸のときは大きく,低圧側に凸のときは小さい。
(2) 等高度線が,高圧側に凸のときは小さく,低圧側に凸のときは大きい。
(3) 等高度線が,高圧側に凸のとき,低圧側に凸のとき,ともに大きい。
(4) 等高度線が,高圧側に凸のとき,低圧側に凸のとき,ともに小さい。
(5) 等高度線が,高圧側に凸のとき,低圧側に凸のとき,ともに同じである。

解説:
 「一般気象学【第2版】」の142ページにこんな図が載っている。


傾度風と気圧傾度力、コリオリ力、遠心力の関係図である。
図で大げさに描いているように、低気圧の場合は気圧傾度力から遠心力の分が相殺されるので傾度風は小さくなり、高気圧の場合は気圧傾度力に遠心力が加算されるので傾度風は大きくなる。
この様子をきわめて分かりにくい文章で表現しているのが(2)である。
と言うわけで、正解は選択肢(2)である。
  (2013/03/28)

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