第38回気象予報士試験 一般問2


問2:
高さ2000m の山の西側に,山麓( 高度0m) の気温が15℃で温度減率が6.5℃km-1の気層があり,この気層中の空気塊が気層の安定度等の条件に応じて,下記のような二通りの流れ(a) または(b) となって山頂を越え,東側の斜面を下降する場合を考える。(a)(b) それぞれの場合に,空気塊が東側の山麓( 高度0m)に到達したときの気温の組み合わせとして最も適切なものを,下記の(1)〜(5)の中から一つ選べ。ただし,大気の乾燥断熱減率を10℃km-1,湿潤断熱減率を5℃km-1とし,空気塊は常に断熱的に上昇・下降するものとする。

(a) 左の図のように,山麓付近の未飽和空気塊が西側斜面に沿って上昇して高度1000m で飽和し,その後凝結した水分を落としながら山頂に到達し,さらに東側斜面に沿って山麓まで下降する。

(b) 右の図のように,山の高さ(2000m) と同じ高度にある西側の空気塊が山頂を越えて東側斜面に沿って山麓まで下降する。


(a)
(b)
     (1)
15℃
20℃
     (2)
20℃
15℃
     (3)
20℃
22℃
     (5)
22℃
20℃
     (6)
22℃
25℃


解説:
簡単な計算問題なのだけれど、問題の主旨を読み違えると、とんでもない失敗をする。
(a)では、地上の空気塊が上昇して、山越えをして下るのだが、(b)はもとから2000mにある空気塊が単純に山を下るだけのことだ。
この問題の主旨が理解できれば、暗算で済んでしまう。
理解しやすいように、図をつけておく。

正解は選択肢(3)である。
(2013/05/29)

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